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円高と物価安、外国人投資家の関係

円高と物価安、外国人投資家の関係

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(参考文献1から引用)海外からモノを買う場合には円高、海外でモノを売る場合には円安がお得ということになります。
(中略)「円高」によって海外から食料などが安く輸入されるようになると、国内の物価が下がります。物価が下がれば、企業も個人も資金に余裕ができるため、株式市場に流れる資金は増え、買い手が増えることで株価は上がります。
さらに、忘れてはならないのが、外国人投資家の存在です。「円高」になれば、為替差益を狙って、外国人投資家が日本株への投資額を増やし始めます。従って、株価は上昇し始めます。(以下略)

為替相場が変動し、円安や円高になった場合の株価への影響については、株価と為替との関係でも解説しています。

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ここでは、これまでに解説してこなかった、為替変動と株価の関係を解説します。

基本的には、日本経済の影響については円高になるとマイナスになり、円安になるとプラスになると考えてよいです。現に2011年9月現在も、76円台というかなりの円高になっており、その影響で日経平均株価は下がっています。

円高になると経済によくないのは、日本が貿易立国だからです。自動車やゲーム機などを海外で販売する際に、円高だと海外での実質的な売上が減ってしまうからです。

そのため、政府・日銀も円売りドル買い介入を一度行いました。しかし効果は十分ではありません。


円高になると株価が上がる?

さて、引用記事では面白い事例が紹介されています。まず、円高になると物価が下がるという点について。

なぜそうなるかといえば、海外から食べ物などを買う際に円が高ければ、少ない円で輸入できるからです。その結果、物価が下がります。

物価が下がれば、懐具合に余裕ができて、株に投資するひとが増えます。また、消費が増えて企業の内需が増えます。その結果、株価が上がるというわけです。

ただ、これは現在の日本について言えばそうなってはいません。相変わらずの円安が続いています。

それはなぜかを考えてみます。まず、日本経済はずっとデフレーションが続いています。デフレとは物価が下がることが続いた状態です。

理論上は、物価が下がればお得感が増して消費が増えるはずなのですが、残念ながら日本はそうなっていません。


株安、デフレから脱却できない理由

私が思うに、一つにはアメリカやヨーロッパの財政問題が世界経済の大きな課題になっているため、日本もそれに足を引っ張られていることがあるでしょう。

特にユーロという大きな経済圏が、ギリシャやイタリアなどの財政問題によって揺れており、財政問題はリーマン・ショックを超えるダメージになるという見方も出ています。

もう一つは、日本の財政問題と社会保障があると思います。日本は先進国中最悪の借金を抱えており、国際的にも問題視されています。

政府与党も消費税率を2010年代半ばに10%にあげて、税収を増やし、借金が増えることを防ごうとはしています。ただ、10%では残念ながら不十分です。

また、消費税率上げに欠かせない、税や社会保障の共通番号制度を2015年に開始するはずだったのですが、1年先送りされてしまいました(読売新聞)。

こんなことではその間にもどんどん財政が悪化してしまい、下手をすれば日本は財政破綻してしまいます。

そうである以上、国民も国を頼ることができません。財政破綻すれば、年金ももらえるかわかりません。医療の健康保険も、介護保険も使えなくなるかもしれません。

その結果、国民は貯蓄を否応なくすることになります。そうすると、消費にお金が回らず、景気がよくならないというわけです。

また、これと関連しますが社会保障制度も信頼できません。公的年金は100年安心をうたいながら、このままでは持たないと言われています。それが年金保険料未納を招き、さらに制度不振を高めています。

医療も同じです。すでに健康保険制度は破綻寸前と言われており、医療費を削減したり被保険者の窓口負担を増やすなどの対策も十分でありません。

介護保険も、急速な少子高齢化が進んでいる以上、先行きが不安です。

このように財政が悪化する一方で社会保障も信頼できなくなっています。その結果、国民の多くは将来に備えて消費を減らし、貯蓄をせざるを得ないことになっているのです。

そこで、財政を健全化して、社会保障制度を永続可能なものにしないと、消費は増えないと私は思います。これが日本がデフレから脱却できない最大の原因だと思うのです。

というわけで、今の日本の場合、円高になって物価が下がった結果、株高になるというのはあてはまりそうにありません。


外国人投資家

次に、外国人投資家と円高の関係です。例えば日本が少しずつ円高傾向になってきました。これを見逃さなかった外国人投資家が、今後も円高が続くと見込んで、日本株のある銘柄を買ったとします。

その後、予測通りに円高が続きました。そこで、この投資家は株を売り決済します。

このとき、株価が買った時と売った時とで変わらなかったとしても、この投資家は利益を得ます。それは、円が高くなったからです。

つまり、日本株を買ったものの、実際は為替差益を得たのです。

ただ、これも必ずしもそうなるというわけではありません。前述のように、円高が日本経済の足をひっぱる状況では、外国人投資家が日本株を買っても、円高で株が安くなるのでその損は出るかもしれません。

まあ、円高による為替差益と株安による損失をある程度はヘッジ出来ますから、賢い投資手法だとは思います。


相場に絶対はない

このように、為替相場の動きと株価の変動とは、必ずしも理論通りにいくわけではない、というところが重要です。この点は参考文献1にも書かれています。

今のところは、円高になると株安になるという状況が続いています。今後しばらくはこういう状況が続くでしょう。

私の考えとしては、株を売買する投資家であれば、あまり為替相場のことは気にせず、株価をしっかり注目するのがよいと思います。

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