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東北地方太平洋沖地震の株価や経済への影響を解説

東北地方太平洋沖地震の株価や経済への影響を解説

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2011年3月11日、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)が発生しました。宮城県、岩手県を中心に地震と津波によって甚大な被害が出ていることが報道されています。


○世界で観測史上4番目の大きさ

マグニチュードは9.0で、世界で4番目に大きな地震だったとのことです。

ちなみにマグニチュードは1大きくなると、エネルギーが32倍大きいということだそうです。今回の地震がいかに大きなものであったかを痛感します。

また、今回の震災は幅広い地域に影響が及びました。北海道や関東地方などでも被害が発生しました。

今回の大地震の被害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げるとともに、少しでも被害が少ないことを祈念いたします。

当サイトを日頃ご覧いただいている方にも被害に遭われた方がいるのではないか、と思うと非常に心配です。


○株価への影響

このページでは、今回の地震が株式投資に影響を及ぼすであろうことを解説したいと思います。

まず、週明けの日経平均株価は600円以上も値下がりしました。やはり、地震と津波による日本経済へのダメージを懸念して売りが増えたからでしょう。

大きな自然災害のときにはこうした売りが起こりがちです。非情なようにも思えますが、相場はその時に起きたことを淡々と織り込んで動いていくものなので、仕方がありません。

東証一部ではほとんどの上場銘柄が大きく値下がりしましたが、建設関係の銘柄は大きなものでは8割ほど株価が上昇するものもありました。

これは、今後の復興において建設業界の需要が増えるからです。

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○飛びつき買いはおすすめしない

ただ、こうしたニュース(材料)によって大きく値の動いた銘柄に、自分も飛び付いて買うというのは、ハイリスク・ハイリターンです。

なぜ相場急変時の飛びつき買いが危ないかを考えてみましょう。こうした場合、すでに株価が急騰して高くなっている時点で、株を買うことになります。つまり、不利なところで買わないといけません。

また、こうした株価が荒れて動くときは、市場がパニック状態になっていますので、いったんそのパニックが覚めると、「この銘柄は高すぎる」という冷静な見方が広がるかもしれません。

そうなれば、熱狂的に高くなった株価が急激に下がることもあるのです。そうなると、高いところで買った投資家は損をしてしまうというわけです。


○手仕舞い売りかヘッジ売をおすすめ

このように短期間で急激に株価の上昇した銘柄は、直後に急落するということも珍しくありません。そのため、相場の急変時には基本的に、手持ちの株は売ってしまうか、空売りを使ってヘッジ売り(つなぎ売り)しておくことに留めることをおすすめします。

つまりポジションをゼロにするということです。そして、地震による経済などへの混乱が落ち着いてくれば、相場も落ち着いてきますので、それから改めて株を買うようにするのがよいと思います。

こういった相場の荒れているときに売買するのが好きな方もおられると思います。もちろんそれも一つの方法ですが、前述のようにリスクも高くなってしまいます。


○証券会社も対応してくれている

ところでネット専業の証券会社では地震によってパソコンなどが壊れてしまい、オンライン取引ができないということも考えられます。

この点、例えばSBI証券楽天証券ではカスタマーサービスセンターに電話することで、個別に対応してもらえるそうです。


○円高になった理由

次に、円相場の動きについてです。円は80円台にまで値上がりしました。素直に考えると、地震が起きて日本経済へのマイナス影響が懸念されれば、円が売られて円安になりそうなものです。

しかし、今回の円高は、保険会社が被災した方への保険料を支払うために、外貨建ての資産を売却して円を確保するという動きのために、円が買われて円高になったとのことです。

為替相場は複雑ですね。ただ、その後円は82円台にまで安くなりました。正直なところ、円相場が今後どう動くかは予測がつきません。

一般には円高になると輸出主導の日本経済には不利です。そのため、円高に振れれば株安が進んでしまうかもしれません。

3/23追記:その後、保険会社などの日本の機関投資家が円を確保するために外国資産を売却するということはないと、保険会社などが発表しています。

ということは、そういう噂で相場が大きく動いてしまったことになります。


○日銀の金融緩和策

次に、日銀の金融緩和策です。15兆円規模の対策が行われました。これは、市場に出回るお金を増やして企業や個人が事業資金などを調達しやすくすることで、経済の悪化を食い止める狙いがあります。

これは、よい策だったと思います。ただ、震災という困難から日本経済が立ち直るためには、政府の具体的な対策も必要です。

自民党が消費税を1%ほど、緊急的に引き上げるという策を打ち出しています。これによる税収増は2.4兆円ほどと見込まれます。

今回の大地震からの復興に必要となるお金は95年の阪神・淡路大震災のときに2倍以上ではないか、との声も聞かれます。そうしますと、もっと大きな消費税上げが必要かもしれません。


○消費税上げは今は難しいのでは

ただ、消費税を上げるということは必要な資金を確保するために良い策だとは思いますが、所得の低い人への税負担が大きくなってしまうという大きな問題もあるので、すべきかどうかと問われると迷ってしまいます。

納税する事業者にしても、消費税率を変えることは大きな事務負担になってしまいます。


○無利子国債

一方、国民新党が提案しているのが、無利子国債の発行です。これは、国債の保有者に対して利息が支払われない代わりに、相続税が免除されるというユニークなものです。

これについては、一般論としては私は反対でした。確かに国は国債の利払い負担がなくなりますが、一方で本来得られる相続税による税収がなくなってしまうので、意味がないと思うからです。

ただ、今回のような緊急時には、無利子国債発行も現実的な案かもしれません。前述のように消費税上げはなかなか困難だからです。

消費税ももっと早く、税と社会保障の共通番号制度が導入できていれば、低所得者への給付付き税額控除が可能なので、今回消費税を一時的に上げるということも(低所得者の税負担を増やしてしまう逆進性を解消した上で)導入できたかもしれませんが。

また、今回の地震によって、政府は追加支出がどうしても必要となりますが、それは(仕方のないことですが)財政をさらに悪化させてしまい、金利上昇や既発国債価格の下落につながってしまうのではないか、という懸念もあります。

こうしたことがあるからこそ、日本はもっと早く財政再建に取り組むべきだったと思うのですが、今となっては後の祭りです。

ちなみに一橋大准教授の小黒一正氏によると、国の借金が増えすぎてしまうと、国民のお金が企業に回せる分が減るので、経済を衰退させます。


○復興に全力を

政府はやはり、まずは東北地方太平洋沖地震による被害の救援や原子力発電所の事故が起きることの防止に全力を注ぐ必要があります。

その後、復興のためにやはり緊急財政出動が必要になります。新聞の社説などにも書いてありましたが、子ども手当などは一時的にせよ止めて、そのお金を復興に使うべきです。

前述の無利子国債も税収の先食いでしかないのですが、今回は緊急時なので発行することもやむを得ないかもしれません。

地震被害による景気の後退をなるべく防ぎつつ、財政悪化も食い止めなければいけないという至難の舵取りが政府与党には求められることになります。


○計画停電

次に、計画停電による経済の悪影響について。これは当然あるだろうと思います。14日の計画停電初日も、電車が動かない一方で停電は大部分がされないということになりました。

もちろん、緊急時に東京電力や政府も難しい対応を迫られたのだろうとは思いますが、まずは計画停電でなく、数日は国民に徹底した節電をお願いし、一方で鉄道は運休でなく間引き運転をするというようなことはできなかったのでしょうか。

それはさておき、火力発電所の復旧などを急いでいるそうですから、それまでに必要があれば、計画停電は今後も実行されるそうです。

私もなるべく節電するようにしていますが、お店などは短い営業時間にするなどの対策をしているそうです。

素晴らしいことですが、一方で景気が一時的にせよ後退してしまうのは間違いないでしょう。

そのため、しばらくは日本株も株安が続いてしまうと思います。ただ、これまでも日本人は敗戦や震災といった危機から何度も立ち直ってきました。

経済が立ち直るのも時間の問題だと思いますし、私も及ばずながら貢献したいと思います。

なお、赤十字の寄付受付がゆうちょ銀行で始まったようです。私も微力ですが日本テレビの24時間テレビからクレジットカードで寄付をいたしました。

なによりも被害が少しでも少なくて済むことを今は祈るばかりです。

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