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東京証券取引所の現物以外の市場を解説

東京証券取引所の現物以外の市場を解説

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東京証券取引所では、株式の現物以外にも、ETF(上場投資信託)、REIT(リート。不動産投資信託)、デリバティブ(金融派生商品)の市場があります。

東証ETF市場では、ETF(上場投資信託)を扱っています。ETFとは、証券取引所に上場され、取引所で株式と同じように売買できる投資信託(投信)です。

東証では、TOPIX(トピックス 東証株価指数)などの国内株価指数に連動するものから、外国株価指数、外国債券指数、東証REIT指数、貴金属、エネルギー、農産物や商品指数などに連動するものまで、多様なETFが上場されています。

銘柄数は10年3月現在で86です。

これらのETFは、指標に連動することからわかりやすく、小額で簡単に分散投資効果が得られ、かつ保有コストも低いことから、個人投資家の間でもじょじょに関心が高まっているとのことです。

参考記事に掲載されている、東証に上場されているETFの連動指標を見てみましょう。

国内株:
TOPIX 
日経平均株価 
日経300 
新興市場(S&P日本新興株100) 
規模別(Core 300、大型株、中型株、小型株)
業種別(電気機器、銀行業、TOPIX-17)
環境関連株(FTSE日本グリーンチップ)
三菱系企業群(S&P三菱系企業群)

外国株:
韓国株(KOSPI 200)
中国株(CSI 300)
ブラジル株(ボベスパ)
インド株(S&P CNX Nifty)
米国株(NYダウ)
先進国(MSCI-KOKUSAI)
新興国(MSCIエマージング)

外国債券:
アジア債券(アジア国債・公債)
先進国債券(シティグループ 世界国債)

不動産:
J-REIT(東証REIT指数)

商品:
・金、銀、白金、パラジウム、貴金属バスケット
・天然ガス、ガソリン、原油、アルミニウム、銅、ニッケル、小麦、とうもろこし、大豆
・総合商品指数、エネルギー商品指数、産業用金属商品指数、農産物商品指数、穀物商品指数

私のコメント:ETFは上場されているので、株と同じように指値や成行で即時に売買ができます。

また、これは投資信託全般に言えることですが、ある企業の株を買うのと違い、倒産や上場廃止によって株価が大きく下がったり、ゼロになるリスクがほぼありません。

例えば複数の株式の銘柄を組み込んだ投資信託なら、仮にそのうちの一社が倒産しても、他の銘柄は健在ですから、投資信託の価格がゼロにはなりません。

そのため、株に興味はあるが倒産が恐い、という方には投資信託のほうが安心でしょう。

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分散投資

また、上記のように株式だけでなく、債券、また外国株や商品(コモディティ)などのETFもありますので、分散投資をしたい方には役立つでしょう。

例えば、日本企業の株を持っている人が、金のETFも買うという方法があります。金は有事の金といわれるように、戦争や世界恐慌のような事態が起きると、金の値段が上がることが多いです。

なぜなら、金は通貨や株式よりもはるかに安全な現物資産だからです。

そのため、日本企業の株が世界的な金融危機などで株価が下がったときでも、金のETFを買っておけば、その価格が上がる可能性が高いといえます。

その結果、日本株の値下がり分と金ETFの値上がり分とを相殺できる(リスクヘッジ)ことになります。

ただし、必ずしも金融危機などの際に金が値上がりするわけではありませんし、株などの値下がり分をすべて相殺できるとは限りません。あくまでも理論上の話です。

このように多彩な種類の銘柄があるETFは、特に分散投資を考えている方には利用価値が高いと思います。


REITとは

東京証券取引所(東証)にはREIT(リート)市場があります。

リートとは不動産投資信託のことで、オフィスビル、賃貸住宅、商業施設、ホテルなどさまざまな不動産に投資し、そこから生じる賃料や売却益を投資家に分配する金融商品です。

東証のリート市場では、上場リートを通じて、数万円程度から実質的に不動産投資ができる市場で、10年3月12日現在、37銘柄が上場しているそうです。

リートの特徴は、安定した分配金や比較的高い利回り(日本経済新聞09/10/19によると、全銘柄の平均利回りは年6パーセントほど)を期待できること、運用資産に組み入れることによって分散投資の効果があることです。

参考記事によると、J-REIT(日本のリート)には単一用途特化型リートと複数用途型リートがあります。

単一用途特化型は、例えばオフィス特化型(オフィス物件のみを投資対象とする)や商業施設特化型があります。

複数用途型リートには、
・複合型リート:2つの用途の不動産に投資
・総合型リート:3つ以上の用途または用途を限定しない
ものがあります。

コメント:リートは利回りが比較的高いこともあり、私も興味を持っている金融商品です。

記事にあるように、数万円から不動産投資ができるというのは大きな魅力でしょう。通常の不動産投資ですと、自分で投資用物件を見つけて、数百万円以上という大金を出してその物件を買わなければいけません。

その点、リートならお金を出すだけなので手軽です。また、不動産の管理を自分がする必要もありません。

分散投資に使える点もよいです。不動産は安定資産の代名詞ともいえる存在です。株式はその会社が倒産して株価が0になるということがありますが、不動産は通常その土地の価格が0になることはありません。

また、インフレになれば通常不動産の価格も上がるので、インフレヘッジにもなります(必ずヘッジできるわけではありませんが)。

資産運用を株式のような金融商品だけでするのはリスクが高いとお考えの方には、リートを組み込むのは有効だと思います。例えば、不況のときでも不動産は賃貸収入が入りますから、不況による株価下落のリスクをある程度相殺できます。

ただ、リートにもリスクはあります。不況で地価が下がれば、リートの基準価額も下がるかもしれません。分配金も必ずもらえるとは限りません。

メリットとデメリットを考慮したうえでリートを活用されることをおすすめします。


デリバティブ

東証デリバティブ市場では、TOPIX(トピックス)先物や有価証券(個別株)オプションなど多彩な商品ラインナップが揃っています。

先物・オプションなどのデリバティブ取引は、相場観に応じてさまざまな投資戦略を組むことができ、例えば今後下げ相場が予想されるとき、あるいはこう着状態が予想されるときでも収益チャンスがあります。

また、少ない投資金額(証拠金)でより大きな経済効果が得られるため、リスクはありますが資産効率のよい取引が可能です。

個人投資家向けに小額から取引可能なミニ取引もあります。

東証の個人向けデリバティブ商品
先物:
TOPIX先物 
ミニTOPIX先物 
TOPIXコア30先物
東証REIT指数先物
ミニJGB先物

オプション:
有価証券(個別株)オプション
TOPIXオプション

TOPIX(東証株価指数)は、東証第一部全銘柄の値動きを表す指数であり、TOPIX先物では東証市場全体の動きを予想した取引ができます。

コメント:記事中にある下げ相場でも収益チャンスがあるという点について。株式の現物取引では相場が下がるだろうと思っても、現物の株を売ることしかできません。

しかし、信用取引を使えば「空売り」ができます。空売りをすると、株価の高い時点で空売りをして、その後株価が下がれば、その差額が利益となります。つまり、下げを取れるわけです。

デリバティブは、信用取引を使わなくても、もともと空売りと同じことができるようになっています。例えばトピックス先物の買いポジションがない(買い玉を建てていない)時点で、先物の売りをすることを、「売りから入る」といいます。

売りから入れば、その後トピックスが下がれば、利益を得ることができます。これが下げ相場でもチャンスがあるという意味です。

記事中のこう着状態でもチャンスがあるという点は、例えば膠着状態(保ち合い)のときに、小さな値動きを売りや買いを使って細かく取っていくということでしょうか。

小さな値動きでも後述のようにデリバティブではレバレッジが高いので、十分な利益を得られます。

あるいは、オプション取引でプレミアムを狙うということかもしれません。この点は記事の文章だけでは私にははっきりは分かりませんでした。


高いレバレッジが特徴

デリバティブの特徴として、レバレッジの高い取引ができるという点があります。デリバティブでは、例えば1000万円分の先物を売買するときに、1000万円を元手として用意する必要はありません。

株価指数の先物取引では、最大約20倍ほどのレバレッジになりますので、20倍の場合、50万円の証拠金(元手)で1000万円の取引ができます。

ということは、レバレッジ20倍で取引したとして、1000万円分の先物が20パーセント値上がりしたとします。値上がり差益は200万円ですから、50万円の元手が4倍になったことになります。

すごいですね。これがハイレバレッジ取引の魅力なのですが、もちろんよいことばかりではありません。

先ほどの例で、1000万円から5パーセント下落したとします。50万円の損ですから、証拠金が丸ごとなくなってしまうのです。恐ろしいですね。

実際には、高いレバレッジの取引をしている場合、値下がりして証拠金が足りなくなると、追加証拠金(追い証)を差し入れなければなりません。

追証を払わない場合には、強制的に決済されます。

いずれにせよ、高いレバレッジの取引は大きく稼げる半面、大きく損する危険性もある取引です。この点は注意が必要です。

(参考:日本経済新聞10/3/25の東証の広告)

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