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トヨタが想定為替レートを80円に

トヨタが想定為替レートを80円に

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(読売新聞10/10/25から引用)

トヨタ自動車が、2010年度下半期(10年10月~11年3月)の想定為替レートを、現行の1ドル=90円より10円高の1ドル=80円に修正する方針を固めたことが24日、分かった。
1ドル=81円前後で推移する円高は当面続くと判断した。これに伴い11年3月期連結決算では、下半期だけで約1500億円の円高による為替差損を追加で織り込むことになる。
(中略)トヨタの業績は、ドルに対して1円円高が進めば、連結営業利益が年間で約300億円目減りする。
(中略)円高が1ドル=79円75銭の史上最高値を更新し、新たな想定為替レートを上回る事態になれば、再び想定為替レートの修正を迫られかねない。
自動車各社の下半期の業績は、エコカー補助金終了による販売の反動減が避けられないため、業績の下げ圧力が増すことになる。
想定為替レートとは、企業が決算の見通しを策定する際、事前に予想するドルなどの外国通貨に対する円の為替レートのこと。

(以下略、引用終わり)
想定為替レートは、例えば今期の決算予想は1ドル=90円でいくらになると計算するときに使われます。

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例えばトヨタの場合、1ドル=90円というレートでの営業利益予想が3000億円なら、その後1ドル=80円になってしまえば、単純計算では円高によって約1500億円も利益が押し下げられて、実際の営業利益が1500億円になってしまうということです。

額が大きいだけに、1円でもレートが変わると大変ですね。

ただ、トヨタの場合は新興国での販売と、国内の販売が好調だったこと、また生産を一部海外に移すなどの円高対策をとっているために、業績予想は変えないそうです。

トヨタのような輸出企業では、円高は輸出によって稼いだ外貨の価値を下げるために、その分売上高や利益が目減りしてしまいます。

そのため、日銀も先日、円売りドル買いの為替介入を行ないました。

また、その後ゼロ金利政策を時間軸効果も使って続け、また国債や社債、ETF(上場投資信託)などを買うことで長期金利も下げようという包括緩和策を打ち出しました。

これは、市場に円が出回る量を増やす効果があるので、円高を是正しようという狙いもあるはずです。
参考:金利と為替の関係


円高は大きな問題

このように輸出主導の日本経済では、円高は大きな問題だといえます。ただ、先日アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)が大規模な金融緩和策を決定しました。

そのため、さらに円高が進んでしまうかもしれません。なぜなら、日本の追加緩和策は5兆円規模ですが、アメリカは60兆円以上の規模だからです。

こうしたことから、日本企業は円高によって苦戦が続いてしまうかもしれません。

ところで、こうした為替変動によるリスクを避ける方法を、為替ヘッジと呼びます。

トヨタも例えば1ドル=90円のあたりで、「これ以上円高になると困るし、このレートでいいや」と思えば、FXなどを使って円を買うか、ドルを売っておけば、その後の円高による為替差損は防げたでしょう。

私が経営者ならそうしますが、トヨタほどの大企業では為替ヘッジをするのも難しいのでしょうか。

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