為替ヘッジの方法
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為替ヘッジとは、為替相場の変動によるリスクを避けるための方法です。
例えば、ある企業がアメリカへの輸出で儲けているとします。この場合、円高になると利益が目減りしてしまいます。
そこで、この企業はFX(外国為替証拠金取引)や外貨預金などを使って、「このレートならいいか」と思うタイミングで円を買うか、ドルを売ります。
なぜこうすると、為替差損を防ぐことができるのでしょうか。
それは、例えば1ドル=100円のところで円を買っておけば、その後1ドル=90円になったとき、輸出によって得たドルはその分だけ目減りしてしまいますが、それと円が上がったことによる為替差益とを相殺することができるからです。
これは円を買うのではなく、ドルを売ることでも目的を達成できます。すなわち、輸出によって得たドルの目減り分と、ドルが下がったことによる利益とを相殺できるからです。
○円安になった場合
それでは、円高対策のために1ドル=100円のところで円を買った後、円安になった場合にはどうなるでしょうか。
例えば、1ドル=110円になってしまったとします。そうすると、買った円が値下がりしたので、その分為替差損が出てしまいます。
しかし、円安になったことで、輸出によって得たドルの価値は(ドル高になっているので)上がりました。
つまり、この場合にも為替変動による損と、輸出によって得たドルの値上がり益とを相殺できるのです。
このように、為替ヘッジをするということは、ヘッジをした時点でのレート(例えば1ドル=100円)に固定するということなのです。
それ以降、円高になっても円安になっても、損もしないし得もしないということになります。
○ヘッジとは両天秤のこと
そもそも、ヘッジとは両天秤にかけるということです。例えば、私たちがケガをしたり、病気をしたりしてしまうことに備えて保険に加入します。
そして、もし加入後、病気や怪我をしなければ、保険料は払っただけ損になります。
しかし、だからといって保険に入ったのは損だったのではありません。もし病気などをしていれば、その分が保険によって賄われたからです。
このように、どちらに転んでも大丈夫なようにするのがヘッジの考え方です。
○利益と損失の両方を限定する
先程の為替ヘッジの例で考えてみましょう。もし、円高に備えて円を買うというヘッジをしなかった場合に、その後円安になっていれば、ヘッジをした場合よりも得をします。
なぜなら、円安によって輸出で得たドルは価値が上がりましたし、円買いヘッジによる為替差損も出なかったからです。
しかし、円買いヘッジをせずに円高になっていれば、輸出による利益は大きく目減りし、ひどい場合には会社の存亡の危機になっていたのかもしれません。
つまり、為替ヘッジをするということは、それだけ得も損も限定するということなのです。保険で言えば、保険料という損がある代わりに、病気などになれば保険金という得がもらえるのです。
特に会社を経営していれば、為替変動によって大きな利益減(あるいは大きな損失)を出さずに済む、というのはとても安心です。
そのため、為替ヘッジはもっと活用されてよいと思います。
ところで、ヘッジは昔から利用されてきました。例えば、「三国志」の名軍師である諸葛孔明(諸葛亮)と、彼の兄である諸葛謹の話があります。
弟の孔明は劉備を補佐し、蜀の丞相として活躍しました。一方、謹は南方の大国、呉に仕えました。
そのため、彼らの仕える国の一つが滅んでも、もう一つは安泰です。彼らがリスクヘッジをするために別々の国に仕えたとは思っていませんが、これもヘッジの一つです。
確か日本の戦国時代でも、真田一族(不確かです)が同じように一族の中でそれぞれ別の家に仕えるということをしたそうです。
さて、前述の為替ヘッジですが、コストが少し掛かります。まず、手数料があります。FXは格安だったり無料だったりしますが、外貨預金では手数料が高めです。
また、FXではスリッページ・ロスというものが発生することがあります。加えて、例えば売りヘッジをする際には金利を払わなければいけないなどのコストもあります。
こうしたコストもかかりますが、為替ヘッジは経営のリスクを減らすために効果的な方法です。ぜひ興味のある方は研究なさってください。
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