ホーム » コラム » 読み物 »

投資家は社会の役に立っていないか

投資家は社会の役に立っていないか

スポンサード リンク

Pocket

投資家とか相場師とかいうと、世の中や社会の役に立っていないというようにいわれることがよくあります。

例えば、森林学者として、また資産家として名を成した本多静六さんの著書、「私の財産告白」(実業之日本社)の41ページに次のような箇所があります。

大学の先生をなさっていた本多さんが学士会館に寄付をしようとしたところ、それが多額だったため、「本多の奴は、きっと何かの相場でもやっているに違いない、けしからん、学者の風上にもおけない」と物議をかもしてしまったのです。

本多さん、ひどい言われようですが、なぜ学者が相場をやるとけしからんのか私にはわかりません(笑)。それよりも学生が寝てしまうような講義をしている学者の方がけしからんと思うのですが(半分冗談です)。

ちなみに同書はとても面白い本なので後日レビューを掲載します。

このようにどうも投資をしているといっても世間では評価をされにくいようです。

また、ある有名な上場企業の経営者が財テクは世の中の役に立たないとおっしゃっていましたが、その方が立派な方だけにそれを聞いて私は残念に思いました。

もちろんいわんとするところはわかります。株式を売買しても物を作り出すわけでもなく、直接に人助けをするわけでもありません。

スポンサード リンク


○投資家がいなかったら

しかし、投資家がいなかったら経済はどうなるでしょうか。上場された株というのはいつでも売りたいときに売れる(流動性が高い)からこそ、その企業の株式を多くの人が買ってくれるのです。そして流動性を高くしているのは投資家です。

もし流動性が低ければ、その株を買う人は必ず減ります。そして買う人が減れば株価が下がります。ということは、投資家がいなければ企業の価値が下がってしまうのです。

また、株価が大きく下落して多くの人が恐くて手を出せない恐慌のときに、リスクをとって株を買う(リスクテイカー)のは投資家です。

投資家が買わなければ売り一色の恐怖が恐怖を呼んで、さらに株は値下がりするでしょう。投資家がいるからこそ株価が底を打つのです。

それから、株を買って配当をもらうのも財テクです。それでは配当目当てに企業に出資することは世の中の役に立っていないのでしょうか? 出資する人がいなければ企業は成り立たないではないですか。


○投資家は経済を支えている

このように投資家は間接的に経済を支え、社会を支えている面もあると思うのです。

もちろん、アメリカの一部の金融機関のようにトレーダーが何十億円、何百億円という巨額の報酬を得たり、自分の利益だけのために商品相場を吊り上げて他の人が迷惑したりというようなことはよくないと思います。

しかし、基本的に市場というものは多くの人が参加することによってはじめて適正な価格がつくのです。そして多くの投資家がそこに参加して流動性を高めているのですから、投資家も社会の役に立っている一面もあるのではないでしょうか。

Pocket

サイトトップページへ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)