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新興国投資で注意することは

新興国投資で注意することは

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(日本経済新聞10/6/27 目黒政明氏の記事から引用)
(質問者は2007年に先進国の株や債券で運用する投資信託を買ったが、リーマンショック後、価格があまり戻らない。損切りして新興国株に投資しようかと考えている)

リーマン・ショック後、新興国株の戻りが先進国株に比べて大きかったため、新興国株に関心をもつ人が再び増えているようです。

足元ではユーロ圏の先行きが不透明な上、将来を考えても、米国や欧州などの先進国に高い成長率を期待するのは難しいと言えます。

大幅な経済成長が見込める新興国に投資するという考え方は理解できます。

ただ、新興国の経済基盤は先進国に比べれば脆弱で、株式市場の規模も小さいため、世界的な投資資金の流れの変化に大きな影響を受けます。

(中略)高いリターンが期待できる反面、大きな下落に直面する可能性もあります。そのときにはかなりストレスを感じるかもしれません。

なるべく安定的に運用するためには、日本を含む先進国と新興国の株や債券に幅広く分散投資するのが基本ですが、期待できるリターンも平均的なものになるため、分散投資にあまり魅力を感じられないという人もいるでしょう。

分散投資よりは高めのリターンを期待し、新興国株に重点をおいて投資したいと考えるなら、投資金額を抑えて始めることをおすすめします。

投資金額がそれほど大きくなければ、仮に新興国株が大幅に値下がりしても、資産全体に対するダメージは避けられます。

大幅な下落に直面しても、過大なストレスを抱えることなく、次の上昇局面まで耐えられるように投資金額をコントロールすることは、投資を継続するうえで大事なことです。

分散投資による比較的安定的な運用を希望し、追加投資をする余裕があるなら、追加分を新興国株への投資に振り向ければよいでしょう。追加できないなら一部を損切りして、新興国株への投資を始めても良いのではないでしょうか。(引用終り)

記事を書いておられる目黒さんはファイナンシャルプランナーです。先進国の株式や債券に投資する投資信託を買ったが、なかなか下がった価格が戻らない。そこでそれを損切りして、リーマンショック後に戻りの大きかった新興国株を買おうかどうしようか、という相談です。

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リーマン・ショック

リーマン・ショックは世界的な株安になったため、先進国の株式と債券とに投資する投信でもそのリスクを吸収できませんでした。一般には株式はハイリスク・ハイリターンで、債権は安全性が高いと言われています。

そのため、株と債券に分散するのはリスクを分散させる効果があると思います。ただ、リーマンショックでは株価の下落幅が大きかったため、その損失を被ったのでしょう。

一方、新興国株は戻りが大きかったということです。これはやはり、新興国はまだまだ成長が見込める分、株価が上昇したのでしょう。

ここで言う新興国とは具体的にどこを指しているのでしょうか。記事には詳しく書いてありませんが、私の想像するに中国、ロシア、ブラジルなどのBricsなどでしょうか。

確かに、さらなる成長が見込めるということは、それだけ株価が大きく上がる可能性を秘めています。


ハイリスク・ハイリターン

しかし一方で、記事にあるように新興国株は大きく株価が下がる危険性も高いです。この記事で相談されている方は、新興国株と書いてあります。

つまり、新興国の株に投資する投資信託ではなく、個別の銘柄を買うつもりなのでしょう。そうしますと、聞きなれない外国企業の銘柄を自分で選ばなくてはなりません。

これはなかなか大変な作業だと思います。また、公開されている財務状況等のデータがきちんと監査法人や証券取引所などによってチェックされているのかどうかも気になるところです。

これらのことを考えると、新興国の個別株への投資はなかなかハードルが高いと思います。

そこで、次に考えられるのが新興国株へ投資する投信を買うという方法です。これなら自分で銘柄を選ぶ必要がなく、価値がゼロになる危険性もほとんどありません。

そのため、投信で運用する方がよいと思います。ただ、新興国への投資はハイリスク・ハイリターンですから、投資信託でも基準価額が大きく下落する危険性はやはりあります。

確かに、これからの成長が見込める新興国の株やそれを扱う投資信託を買う、というのは、全体としては理にかなっているともいえます。

ただし、だからといって新興国の株ならどれでも値上がりするわけではありません。逆に、上場の際のチェックが甘く、その銘柄が倒産してしまうことだってあるかもしれません。

また、新興国株の投資信託でも、いつまで値上がりするかはわかりません。やはり、新興国への投資はハイリスク・ハイリターンだと思います。

そこで、目黒氏のおっしゃっているのは、新興国への投資は金額を少なくして行えばよいのではないか、ということです。

これなら、もし損失が出ても少ない額で済みます。心理的負担も少ないでしょう。

私はいろいろな金融商品を組み合わせてポートフィリオを作る、という投資法は採っていませんが、こうしたやり方をするなら、やはりなるべく分散させるのがリスク軽減のためによいと思います。

そこで、ポートフォリオに新興国株投資信託などを組み入れる際でも、それだけでなく先進国株投資信託や、いくつかの国に分散させた債券投信なども合わせたほうがよいでしょう。

新興国だからといって、値上がりするとは限りません。値下がりのリスクも踏まえてから買うべきでしょう。

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