持株が100パーセント減資の場合の税金
日経新聞に最近上場廃止になった日本航空のような株式が、100パーセント減資になったら税金はどうなるかという記事が掲載されていました。税理士の柴原一さんが答えていらっしゃいます。
(日本経済新聞10/5/23から引用、抜粋)企業が経営破たんして発行する株が上場廃止になり、100%減資されると、株主の株は無価値になります。そこで損失をほかの株の売却益と通算できるよう税制上の救済措置が講じられています。
ただ、条件があります。まず、お持ちの株は「特定口座」に入っていましたか? 源泉徴収ありでも、なしでも構いませんが、特定口座に入っていたことが救済の前提です。
次に「特定口座」と合わせて「特定管理口座」を証券会社に開設済みであることが条件です。05年4月以降に証券会社に口座を開いた人は普通、特定口座と一緒に特定管理口座も作ったはずです。
しかし05年3月までに口座を開いた人は、作っていない恐れがあります。
既に開いてあれば、特定口座の上場廃止株は自動的に特定管理口座に移されています。証券会社は特定管理口座の株式について100%減資の知らせを受けると、株主に「価値喪失株式に係る証明書」を郵送します。
翌年の確定申告で、この証明書に書かれている株式の取得価格を申告書類に書き、証明書を添付すれば、取得価格が損失となり損益通算できます。
ただ非上場株の譲渡損失なので、通算できるのは100パーセント減資があった年に売却した株式の利益だけ。配当とは通算できず、3年間の「繰り越し」もできないので注意しましょう。
特定管理口座の取り扱いがない一部の証券会社では損益通算できません。
またJALはたとえ100パーセント減資になっても株主が損益通算できるように配慮しているようですが、上場廃止後に「証券保管振替機構」(ほふり)に管理を委託しない企業の場合、特定管理口座での管理ができず、損益通算もできません。
| 上場している間に売却した場合の売却損 | 上場廃止後、100%減資となった場合の損失 | |
| 100%減資の年に得た、ほかの株式の売却益 | できる | できる |
| ほかの株式の配当 | できる | できない |
| 100%減資の翌年・翌々年の株式の売却益 | 損失を3年間繰り越し可能 | 損失の繰り越しはできない |
(引用終わり)日本航空(日航)は株主優待制度もあったので、優待狙いで株を買っていらした方も多いと思います。ところが、100パーセント減資になれば、株の価値がなくなってしまうのですからひどい話です。
せめて、減資になった分の損を他の株式売買の利益や配当と相殺する(損益通算)したいものです。それについて詳しく解説されたのが今回の記事です。
私は株式投資の税制についてはあまり詳しくないので、参考になりました。
まず、特定口座に入っていることが大前提なのですね。私は確定申告が面倒なので、特定口座の源泉徴収ありにしていますが、これなら特定口座という条件は満たしています。
特定管理口座
しかし、次の特定管理口座? なんじゃこりゃ、という感じです。こんな言葉は初めて聞きました。
というわけで私の愛用しているSBI証券のサイトで調べてみましたが、SBI証券は特定管理口座を取り扱っています。
ただ、私はたぶん05年より前に口座を開いたので、別途特定管理口座を開くには申し込みが必要だそうです。
これから口座をSBI証券など特定管理口座を扱っている証券会社で開設される方は、自動で特定管理口座も開設されるようです。
そして、確定申告の際に、証明書を添付することで損益通算ができるんですね。
ところで上記の表にも書いていますが、上場している間にその株を売却するのと、上場廃止後まで株を持っていて、その後に100パーセント減資になるのとでは、税務の扱いが全然違うんですね。
税金のことだけ考えると、もし持っている株が上場廃止になるということになってしまったら、早めに(上場廃止になる前に)売ってしまったほうがよさそうです。
もっとも、上場廃止になっても100パーセント減資になるかどうかはわかりませんし、上場廃止後も株主優待はもらえるかもしれないので、このあたりの判断は難しいのですが。
ただ、経営不振などで上場廃止になってしまえば、100パーセント減資になる可能性が高いと思います。
安全な銘柄を選ぶ大切さ
最後に、この記事を読んでなによりも大切だな、と思ったのは、倒産や経営不振による上場廃止になってしまうおそれのある株式は買わないことがなにより大事だということです。
個別銘柄にドルコスト平均法は危険かにも書きましたが、07年春の時点で、JALの株式は当サイトの買う銘柄の基準を満たしていませんでした。
このように、安全な株式投資を目指すなら、自己資本比率などに注意して、なるべく財務内容の良い銘柄を買うことが重要だと思います。
そうすれば、100パーセント減資になってしまって、税金のことを考えなければいけない事態にはまずならないからです。
【PR】
SBI証券
手数料が安く、私も愛用しています。
関連記事