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政府税調が成年扶養控除などを見直し

政府税調が成年扶養控除などを見直し

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(日本経済新聞10/11/10から引用)政府税制調査会は9日の会合で、所得税の見直し作業に着手した。高所得者に負担増を求める仕組みの強化や、子ども手当の上積み財源確保のための控除縮小が焦点になる。
23~69歳の扶養家族がいる納税者に適用する成年扶養控除は所得制限の導入を検討する。控除対象を課税所得400万円程度以下に絞る案が有力だ。
給与所得控除は適用額に上限を設け、さらに役員給与は控除額の半減も検討する。
(中略)成年扶養控除については昨年も課税所得400万円(年収570万円)以下に限る案を協議したが、連立を組む社民党の反対で見送った。
来年度改正では再び同案を軸に検討する。障害や要介護、難病、長期入院などの親族を扶養する納税者については新たな控除を検討する方向だ。
サラリーマンの収入の一定割合を必要経費とみなして課税所得から差し引く給与所得控除も縮小を検討する。現行制度では所得が増えるほど控除額が青天井で膨らむが、上限を設ける。
年収のうち、2000万円を超える部分を控除対象から外す案が有力だ。
さらに役員給与の控除額を一般社員の半分程度に抑える案も検討する。企業などの役員は給与を自ら決められる度合いが高い面を考慮し、重い負担を求める。
高額所得者に負担を求める累進構造を強め、法人税率引き下げの財源に充てる案も浮上している。
一方、配偶者控除については、これまでの「全廃」方針を転換し、所得制限を設ける方向で見直す。納税者の所得が年1000万円(年収1231万円)以下の場合に限定して控除対象にする案が有力だ。
1000億円規模の財源確保につながる見込みで、子ども手当の上積み財源に充てることを念頭に置く。

日本の財政はとても悪化しています。これ以上の赤字国債発行に頼れば、ますます借金が増えて、日本の財政や国債に対する信認が失われかねません。

そうなると、国債を買おうとする機関投資家(銀行、保険会社)や個人投資家なども、高い金利でなければ引き受けないでしょう。

すると、金利が上昇します。この金利上昇が恐いのです。まず、国債の利払い費が増加しますので、さらに国の予算を圧迫して、まともな予算が組めなくなる恐れもあるのです。

また、企業なども高金利でしか事業資金を調達できなくなるので、経済活動が停滞するでしょう。

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このように、財政再建をせずに放置しておけば、財政破綻やハイパーインフレになってしまう可能性があるのです。

さて、民主党の菅直人総理大臣は財政再建に意欲を示しています。このことは私は歓迎しています。その一環が、税収をなんとか増やすことです。

ただ、日本の法人税は先進国トップクラスの高さですし、相続税も世界的に高い税率だと聞いています。所得税も最高税率は50%ですから、これ以上上げるのも難しそうです。

そこでどうやって税収を増やすのかは難問といえます。


所得税の見直し

今回の税調は、所得税を見直すことにしました。具体的には、各種控除を縮小することになります。

まず、成年扶養控除です。例えば親の面倒を見ている人などのための控除です。

年収が570万円より多い人には、成年扶養控除を認めないというのが上記の案です。しかし、570万円というのはそんなに高所得ではないと思います。

ただ、要介護の親族を持つ人には新たな控除が導入されるそうですから、やむを得ないかとも思います。

それにしても子ども手当は見直すべきではないでしょうか。少子高齢化を食い止めるという狙いはわかりますし、これまでのような所得控除では低所得層にはメリットがないというのは分かります。

しかし、与党が財源にと見込んでいた事業仕分けによる埋蔵金発掘は大したものを掘り起こすことができませんでした。また、一橋大准教授の小黒一正氏によれば、埋蔵金というのはあらたな歳入を確保したのではなく、ないと思っていた資産が出てきただけなので、それは借金返済に充てなければなりません。

それを使ってしまえば、借金まみれの財政がさらに苦しくなるだけなのです。


給与所得控除の見直しなど

給与所得控除の見直し、これは特に会社の経営者などには厳しいですね。会社を設立するメリットの一つは、この給与所得控除を使えるということです。

株式投資のために会社をつくっているという方もおられると思います。そうすれば、この控除が使えるので、所得を減らせるからです。

もっとも、高所得者でも青天井に給与所得控除が使えるというのも節税効果がありすぎる気もしますので、経済的に余裕のある人に多く税負担をしてもらうという観点からは仕方のないことだと思います。

ただ、前述のように日本は法人税も高いので、納税者には酷な気もします。法人税を下げることも検討されているので、それは歓迎します。

役員給与の控除額も減らすんですね。うーん、高所得者にはきつい見直しですね。あまりに高所得者への課税を多くすれば、働く気を奪いかねません。

ただ、やはり財政は建てなおさないといけません。そのためにはやむを得ないかとは思います。

しかし、やはり税収増の切り札は消費税率を上げることでしょう。詳しい額は忘れてしまいましたが、高所得者への所得税負担を大きくしても、たいした税収増にはならないからです。

配偶者控除を全廃するのでなく、所得制限を設けるのはよいと思います。一律に廃止では、高所得でない人には負担が大きすぎるでしょう。

結論としては、財政悪化を食い止めるために、経済的に余裕のある方に税負担をお願いするのはやむを得ません。ただ、それが行き過ぎれば働く意欲を奪ったり、税の公平性の点で問題が生じます。

そもそも所得の多い人は、悪いことをして稼いでいるというのでない限り、本人が努力して収入を得ているのです。それなのに税金を取り過ぎるのでは、単なる金持ちいじめになってしまいます。

そのため、所得税の最高税率引き上げには反対です。また、日本は外国に比べて低所得者の税負担は軽いと聞いていますので、そうした方にも少し税負担増をお願いすることも必要でしょう。

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